自分の小さな「箱」から脱出する方法を読んだ
自分の中で一方的に師と仰いでいる元KLab CTO 仙石さんの投稿をきっかけにして、 以前購入し積読してあった本を読んだ。 とても良い本だった。
> 「私は正しい」という思いに気づくのは、難しいhttps://t.co/kUEFcu3LzM
— 仙石浩明 Hiroaki Sengoku (@gcd_org) 2018年7月9日
世の中で一番重要な真実でしょうね。
> 結論から言うと、経験は買える
昨今では買う必要すらなくて、タダで手に入るんですが、手に入れようとする人は圧倒的に少数派ですね、残念なことに。
- 作者: アービンジャーインスティチュート,金森重樹,冨永星
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2006/10/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 156人 クリック: 3,495回
- この商品を含むブログ (418件) を見る
本書の概要
自分が本来相手のためにすべきだと思ったことをしないことを、心理学の世界では「自己欺瞞」という。 これを本書ではシンプルに「箱に入る」とか自分への裏切りと呼ぶ。
一度この自己欺瞞が始まると、そこから...
1. 他人の欠点を大げさにあげつらう 2. 自分の長所を過大に評価する 3. 自己欺瞞を正当化する。ものの価値を過大に評価する 4. 相手に非があると考える
というような流れで悪化していき、物事を見る目が曇ってしまい、しまいには他人との信頼関係が壊れてしまう。 本書では、これを防ぐには自分が箱の中に入っているかどうかを意識して、 なんとか箱の中から脱出することで、解決を目指しましょうということを述べている。 もちろん、つねに箱から出ているのが理想ではあるけれども、 そうもいかないので、たまには箱に入ることもある。 でも、箱に入っている状態を意識するというのは大事だと思う。
正直、過去現在に自分が周りで観測した人間関係のこじれはこの流れに沿っている。 もちろん自分が当事者になった時もあるし、そうじゃない時もある。 本書では、そのような過去の事柄についても、ことあるごとにその時どうすればベストだったか? を振り返って考えることを勧めている。
最後に
最後に本の最終ページに書いてあったリストを引用しておく。
知っておくべきこと
- 自分への裏切りは、自己欺瞞へ、さらには箱へとつながっていく。
- 箱の中にいると、業績向上に気持ちを集中することができなくなる。
- 自分が人にどのような影響を及ぼすか、成功できるかどうかは、全てはこの外に出ているか否かにかかっている。
- 他の人々に抵抗するのをやめた時、箱の外に出ることができる。
知ったことに即して生きること
- 完璧であろうと思うな。より良くなろうと思え。
- すでにそのことを知っている人以外には、箱などの言葉を使うな。自分自身の生活に、この原則を活かせ。
- 他の人々の箱を見つけようとするのではなく、自分の箱を探せ。
- 箱の中に入っているといって他人を責めるな。自分自身が箱の外に留まるようにしろ。
- 自分が箱の中にいることがわかっても、あきらめるな。努力を続けろ。
- 自分が箱の中にいた場合、箱の中にいたということを否定するな。謝った上で、さらに前へ進め。これから先、もっと他の人の役に立つよう努力しろ。
- 他の人が間違ったことをしているという点に注目するのではなく、どのような正しいことをすればその人に手を貸せるかを、よく考えろ。
- 他の人が手を貸してくれるかどうかを気にやむのはやめろ。自分が他の人に手を貸せているかどうかに気をつけろ。